2013年10月19日

読売新聞連載小説「怒り」山神にまつわるエピソードと残る疑問


20日が最後だとしたら、あと2回しかありませんが、これでどういう結末で終わりになるのか見当がつきません。

ストーリーに追いつくために、端折ったとところや、記憶が曖昧で書かなかったところがあるのですが、最終回の前に、そのいくつかを書いておこうと思います。

連載が始った頃、殺人犯となってしまった山神の母親が語った話ですが、

山神一也が生まれた時、ある夜、入院していた母親は不思議な体験をします、

山神のいる新生児室にいくと、男が数人取り囲んで連れ去ろうとしているところでした、

それが夢だったのか、現実だったのかはわからないのですが、

母親は新生児室の前で倒れているところを発見されます。


山神が生まれる前に、長男を亡くしている両親にとって、

その後生まれた一也は、待望の子供でした。

幼少時の山神は、明るくて、可愛らしく、同じ園児の間でも人気者で、両親の自慢でした。

(当時の幼稚園の先生の話として、子供には大人になっても覚えている記憶、というものがあるが、
山神の場合は、たぶん、大人になってもこのすべての瞬間を覚えている、記憶しているそんな子供なのだ、と思った、と語っています)

小学校に上がった頃に入った、サッカーチーム(だったと思う)では、

ルールもわからない、無口な父親ですら、山神のことが可愛くて、構いたくて、いつも付き添ったほどでした。

それが、小学校高学年頃(だったか)に、突然、理由はわかりませんが、性格が一変します、

中学生の頃(だったか)には、万引きで補導され少年院に入り、それ以降、高校は出たのかどうか思い出せませんが、家を出て両親とは音信不通となります。


山神を産んだ直後、不思議な体験をした母親、

幼稚園の先生が語った、山神に対する特別な印象、

可愛くて、愛される子供だったのに、理由はわからないけど、ある時を境に性格が一変した山神、

八十年前の津野重吉の事件と民話のような風習、それらが殺人犯の山神がリンクしているのではないかという刑事の推察、

(殺人犯なのに、山神、「神」という漢字を使っているのも気になる)


これらのエピソードを思い出すたび、

山神の犯行は彼の意思ではなく、

性格が一変したことも加え、何か現実離れした不思議なことが作用しているのか、いつも疑問でした、

それが、残りわずかの回で解き明かされるのか、それともスルーされてしまうのか・・・・

あるいは、そんなエピソードはまったく関連がなく、単に悪いヤツだったのか・・・



そして、福岡で別の事件で逮捕された、山神とおぼしき男を知っていると語った、あのチンピラが証言した内容の中に、


山神から聞いた話の中に、八王子事件当日のことをしゃべっているのではないかと思った、という話しとして、


夏の暑い盛り、山神が日払いのバイト先を探して歩き回るうちに疲れ、座り込んだ家の玄関先にその女性が帰宅、

見かねた女性が、親切に山神に冷たい麦茶を差し出し、

山神が麦茶を飲み干した後も、もう一杯いかがですか、と、また女性が差し出した、

その後、あまりにいい女だったから襲った、と語り、(襲ったのは)ウソだろうということでしたが、

もし、このチンピラが聞いた話が本当だとすれば、山神が泥棒や復讐等何か目的があって忍び込んだ家で待ち構えて夫婦を殺害したのではなく、

親切な女性の対応につけこんで(何がどう発端となったかは山神のみぞ知るですが)殺害したことになります。

八王子殺人現場では、山神の指紋がついたグラスが見つかっているそうで、この麦茶の話はウソとは思えません。


どうして山神が殺人を犯したのか、その理由がこれから明らかにされるのか、

明らかにされないまま終わるとすれば、作者の言いたいことは何だったのか、

タイトルの「怒り」とは、山神の「怒り」ではなく、


父に信じてもらえなかった愛子の怒り、

直人のことを信じなかった、卑怯だった優馬自身に対する怒り、

田中こと山神を信じていたのに裏切られた、辰哉の怒り、

のことなんでしょうか?


わからなくなってきました。


こんな盛りだくさんな私の疑問を、残りの回数で、スッキリした終わり方になるとはとうてい思えません。。。


何も悪いことをしていない泉がずっと背負っていく負い目、

辰哉のこれからの人生を思うと、なんて理不尽なの、と胸が痛み、このまま終わってしまうとしたら、

世の中はそういう理不尽なものさ、と言いたいのかと読者の私も「怒り」を感じてしまいます。


せめて、泉と辰哉のこの先の人生に光が見いだせるような、そんな終わり方であって欲しいです。




タグ:山神 怒り
posted by ふ〜みん at 02:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読売連載「怒り」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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