プールに通い始めて何年もたった頃、御茶ノ水駅のホームで電車を待っていると、
正面奥に見えるビルの上のほうに、何やら壁画のようなものが描かれているのを発見しました。
あのテルマエロマエのような衣装をつけた人たちがうっすらと見えたこと、
医科歯科大の建物であることを考えると、たぶんそういう関係の壁画なんだろう、とは予測しましたが、今初めて調べてみました。
壁画は3部構成になっていて、
一番左は、医聖と仰がれている古代ギリシャのヒポクラテスによる「医師の誓い」だそうです。
・患者のために尽くすこと
・秘密を守ること
・患者を差別しないこと
・頼まれても毒薬を与えないこと
など、医師の倫理を説いた、医学を志す者すべてが心に刻みつけておくべき心得
真ん中は、ラファエロの「アテネの学堂」から。プラトンとその弟子が対話する様を中心に古代ギリシャの哲人が一堂に会したシーンで、対話は教育の原点という意味で
一番右は、19世紀半ばにアメリカの歯科医師ウイリアム・モートンが行った世界初の全身麻酔公開実験を描いたもの。人類が手術や抜歯などに伴う耐え難い苦痛から解放されたのは、ほんの150年間のことだということ。
こんな深い意味のある壁画を、私は4、5年ほど気づかずにいました。
でも、いつも駅のホームにぼ〜っとしていたようでも、私の記憶には無意識に残ってるものがあって、
医師が江戸時代にタイムスリップするドラマ「仁」の冒頭の川の風景を見た時、
このホームのすぐ前を流れる川だ!って思いました、
医科歯科大かこの付近のビルの屋上から撮ったもの、と私は勝手に思い込んでいます。
写真がすごく小さくてまったくわからないんですが、
もし、電車で通ることがあったら、あっ、コレか?と見て下さい。